1.アメリカと日本の異なる点
アメリカと日本のワケあり物件事情で一番異なる点は、告知義務の違いです。
まず日本では、ワケあり物件の原因を告知されなかった場合、貸主に対して損害賠償を請求することが可能です。貸主としても、損害賠償のリスクは背負いたくはないかと思いますので、基本的には告知をするでしょう。
また、告知義務の期間は決まりなどが無いため、数十年前に起きた事件であっても、告知した方が良いと言えます。
一方アメリカでは、告知義務があるのはカリフォルニア州などの一部の州しかなく、告知義務があるのも3年以内に起きた事故死・殺人・自然死となっているため、日本と比べるとかなり短いことがわかります。(州によっては1年以内や、自然死を告知する義務がない場合があります)
告知義務のない州では、売り手側が告知するタイミングを決められるため、入居する側はワケあり物件と知らないまま借りるケースが多い場合があります。
ただ、有名な大量殺人事件が起きた物件の場合は、買い手側が途中で気づく可能性があるので、告知をしないのは賢明とは言えないでしょう。
2.告知義務の抜け穴
こう聞くと、日本の方が告知義務をしっかりしていて安心と思えそうですが、実際はそうでもない場合があります。
例えば、日本では「住民の共有スペース」で起きた死亡事故などの告知義務は基本的にはしなくても良いとされています。マンションなどの屋上から投身自殺をした場合も、自室ではないため、契約時に伝える必要はないということになります。
また、告知する必要があるのは、ワケあり物件となってしまった後に入ってくる入居者であって、その次に入ってくる人には伝えなくてもいいというのが不動産業界では一般的とされています。
こういった「抜け穴」を利用してアルバイトを雇い、ワケあり物件に住まわせる、いわゆる「ルームロンダリング」が実施されていることもあるのだとか。
物件を探す際は、貸主に死亡事故などが起きていないかをしっかりと確認することを心掛けたいですね。